日産から販売されている「クリッパーリオ」という車をご存知ですか?
以前は「NV100クリッパーリオ」の名称で人気を集めていたので、なんとなく聞き覚えがあるかもしれません。
軽乗用車「クリッパーリオ」は、2024年3月26日に軽乗用車「NV100クリッパーリオ」から、名称と一部仕様を更し発売されました。
クリッパーリオは乗用タイプの車の中でも、力強い走りと多くの荷物を積むことができる積載スペースが自慢の車です。
今回の記事では、新型クリッパーリオの特徴や、一部仕様変更で進化したポイントを詳しく解説します。
この記事を読んでわかること
- より機能が充実したクリッパーリオの仕様の変更点
- クリッパーリオが誇る広い室内空間と積載量の魅力
- 兄弟車「スズキ エブリイワゴン」との比較
目次
日産 クリッパーリオとは
クリッパーリオとは、日産の商用車「クリッパーバン」をベースに作られた、乗用モデルのセミキャブオーバータイプのワゴンです。
そのため、商用車としての高い実用性と、乗用車としての快適性を兼ね備えています。
初代は、2007年に三菱タウンボックスのOEM車「クリッパーリオ」として登場しました。
OEM元である三菱自動車が、2011年にベース車であるタウンボックスの製造を中止したことにより、OEM供給をスズキ エブリイワゴンに変更し、2013年に車名を「NV100クリッパーリオ」として2代目を発売。
OEM元のスズキ エブリイワゴンのフルモデルチェンジに合わせて、2015年には3代目が登場します。街乗りだけでなく、仕事用、車中泊などアクティブに使えると人気を集めました。
2024年3月、快適性と利便性はそのままに一部仕様変更した4代目は、車名を「クリッパーリオ」に戻し発売。
同時に、ベースとなっている軽商用バン「NV100クリッパー」も「クリッパーバン」に車名を変更しています。
日産 クリッパーリオの基本情報
まずは、新型クリッパーリオの基本情報をNV100クリッパーリオと比較しながら変更点を確認してみましょう。
■新型クリッパーリオ/トランスミッション:CVT
グレード | 本体価格 | 駆動 | 車高 | 燃費 WLTCモード |
---|---|---|---|---|
E | 1,953,600円 2,107,600円 | 2WD 4WD | 1910mm | 15.1 km/L |
G | 2,027,300円 2,181,300円 | 2WD 4WD | 1910mm | 15.1 km/L |
■NV100クリッパー/トランスミッション:4AT/5AGS
グレード | 本体価格 | 駆動 | 車高 | 燃費 WLTCモード |
---|---|---|---|---|
E | 1,779,800円1,908,500円 | 2WD 4WD | 1910mm | 13.3km/L |
G | 1,867,800円 1,996,500円 | 2WD 4WD | 1910mm | 13.3km/L |
NV100クリッパーリオと同じく、グレードは「E」と「G」の2種で、それぞれ2WD・4WDが設定されていますが、新型クリッパーリオは路面状況に応じて駆動方式を切り替えられる電子制御式4WDを採用しています。
通常走行の「2WD」、自動で駆動力を制御する「4WD AUTO」、未舗装路で力を発揮する「4WD LOCK」の3モードが用意されています。
また、トランスミッションがCVT変更された事により、最適なギヤ比で常に滑らかな走りが実現しながら燃費も15.1km/Lまで向上しました。
価格は1,953,600円〜と、今回の仕様変更で車両本体価格が15~20万円前後価格がアップしています。
新型クリッパーリオが仕様変更した内容とは?
仕様変更は、トランスミッションだけなのでしょうか?
変更された仕様内容を具体的に紹介します。
トランスミッション
前項でも触れましたが、今回の仕様変更で大きく変わったのがトランスミッションです。
従来の4AT/5AGSから無段変速機であるCVTに変更し、燃費は15.1km/Lまで向上し、よりスムーズな加速を実現しました。
また、パワフルなインタークーラーターボエンジンを搭載しており、市街地の軽快な走りと高速道路でのゆとりある走りを両立しながらも、インタークーラーターボエンジンならではの加速感ある走りが楽しめます。
全グレードに標準装備
一部グレードでしか装備されていなかった機能が標準装備になりました。
■インテリジェントキー&プッシュエンジンスターター
ドアのロック/アンロックの他、エンジン始動・停止もスイッチひとつで遠隔操作可能になります。
■挟み込み防止機構付オートスライドドア
「インテリジェントキー」「ドアハンドル」「運転席スイッチ」の操作により自動でスライドドアを開閉できます。(Eは後席左側のみ)
■LEDヘッドランプ(ハイ/ロービーム、マニュアルレベライザー付)
視認性が高いLEDヘッドランプが装備されました。
ヘッドランプの照射軸の補正を手動で行えるマニュアルレベライザー付なので微調整が可能です。
デザインとボディカラー
出典:日産自動車株式会社
フロントグリルやヘッドランプのデザインがより直線的に変更され、洗練された印象のデザインになっています。
ボディカラーは、「ムーンライトバイオレット」が無くなり、「デニムブルー」「モスグレー」の2色が新たに追加され、計6色から選べます。
日産 クリッパーリオの魅力
NV100クリッパーリオで好評だった仕様は、新型クリッパーリオにも引き継がれています。
使い勝手の良い室内空間
商用車をベースに作られた車両なので、荷室も広く室内長2,240mm、室内幅1,355mm、室内高1,420mmを確保し、軽自動車でありながら広々とした車内空間が魅力です。
センターコンソールも無く、前席ウォークスルーとして前席間の移動もスムーズ。
また、後席は180mmのスライドができるため、荷物が多いときはシートを前にスライドさせるなど、多彩なシートアレンジで自分の使い方にあわせて楽しむことができます。
使い勝手の良い電動オートステップ(後席左側)
左側スライドドアの開閉に連動して出入りする、電動オートステップが装備されており、小さなお子さまなどの乗り降りをサポートします。
充実した安全装備
今や安全装備は車選びをする上で必要不可欠な要素です。
新型クリッパーリオも、衝突被害軽減ブレーキ(対歩行者)/ペダル踏み間違い時加速抑制装置/車線逸脱警報/先進ライト(自動切替型前照灯など)の採用により、「サポカーS ワイド」に該当し衝突被害軽減ブレーキの性能認定車です。
・インテリジェント エマージェンシーブレーキ
・踏み間違い衝突防止アシスト
・LDW(車線逸脱警報)
・インテリジェント DA(ふらつき警報)
・先行車発進お知らせ
・ハイビームアシスト
・エマージェンシーストップシグナル
・ヒルスタートアシスト
・VDC(ビークルダイナミクスコントロール[TCS機能含む])
さらに、危険な状態になりそうなときも安全な状態に戻すよう、ドライバーをサポートする安全機能も充実しています。
・ABS(アンチロックブレーキシステム)+EBD(電子制御制動力配分システム)
・軽量衝撃吸収ボディ
・歩行者傷害軽減ボディ
・衝撃吸収構造
安心と快適さをプラスするアクセサリー
NV100クリッパーリオに比べ、多くの装備が標準化したとはいえ、新型クリッパーリオはシンプルな装備の車です。
より快適に過ごすため、使いやすさを求めた便利なオプションが用意されています。
・日産オリジナルドライブレコーダー(フロント+車室内) [ディーラーオプション]
70,950円(取付費・消費税込)
・車内カーテン [ディーラーオプション]
45,100円(取付費・消費税込)
・リモコンエンジンスターター [ディーラーオプション]
80,300円(取付費・消費税込)
・ナビレコカメラお買い得パック(MJ323D-W)+ETC2.0 [ディーラーオプション]
通常合計価格365,199円のところ355,199円(取付費・消費税込)
・カーテン&タープキット [ディーラーオプション]
27,500円(消費税込本体価格)
・マルチルーフバー センター用/サイド用 [ディーラーオプション]
○センター用:2本セット/13,200円(取付費・消費税込)
○サイド用:2本セット/26,400円(取付費・消費税込)
・ラゲッジカーペット [ディーラーオプション]
10,780円(消費税込本体価格)
・ユーティリティカラーリングフック 4個セット [ディーラーオプション]
13,200円(取付費・消費税込)
・ラゲッジネット [ディーラーオプション]
12,100円(消費税込本体価格)
・ベーシックパック [ディーラーオプション]
55,220円(取付費・消費税込)
最後によく比較される「スズキ エブリイワゴン」
クリッパーリオとよく比較される車種は、OEM供給の「スズキ エブリィワゴン」になります。
エブリイワゴンは、全車ターボエンジン搭載でパワフルな走りが魅力のセミキャブオーバータイプのワゴンです。
簡単にクリッパーリオとエブリィワゴンを比較してみましょう。
車種 | NV100クリッパーリオ (ハイルーフ) | エブリィワゴン (ハイルーフ) |
---|---|---|
ミッション | CVT | CVT |
燃費WLTCモード | 15.1km/L | 15.1km/L |
室内高 | 1,420mm | 1,420mm |
室内長 | 2,240mm | 2,240mm |
室内幅 | 1,355mm | 1,355mm |
最低地上高 | 150mm | 150mm |
タイプ | 乗用 | 乗用 |
やはり、OEMつながりの兄弟車両なので大きな違いはありません。
クリッパーリオ、エブリィワゴンはどちらもアウトドア用としても注目されているクルマですが、メーカーごとのブランドイメージやターゲット層など細かな部分に違いがあります。
どちらの車種を選ぶかは、ご自身の好みに合わせて選ばれるのがよいでしょう。
OEM車が存在する理由
最後にOEMについて、解説します。
OEMとは、Original Equipment Manufacturerの略で、委託を受けた他社ブランドの製品を製造することをいいます。
簡単に言うと、A社で開発・製造した車をB社が仕入れて、B社のエンブレムをつけて販売しているということです。
そんなことしてA社もB社もメリットはあるの?と思うかもしれませんが、A社にもB車にもそれぞれメリットがあるのです。
販売するA社(供給する側)としては、OEM車として販売すれば生産台数が増えることにより、生産性の向上やコストの削減に繋がります。
一方、仕入れるB社(販売する側)としては、開発コストをかけずに、販売車種を増やせるメリットがあるのです。
このOEMの仕組みは軽自動車に多く見られ、今回のクリッパーリオでいえば、A社に該当するのが「スズキ エブリィワゴン」となり、B社に該当するのが「日産 クリッパーリオ」となります。
新型クリッパーリオのまとめ
今回は、2024年3月に一部仕様変更された「クリッパーリオ」について紹介しました。
クリッパーリオは乗用タイプの車の中でも、力強い走りと荷物を多く積むことができる積載スペースが自慢の車です。
NV100クリッパーリオには無かった装備も標準搭載され走行性や安全性、さらにトランスミッション変更によって、燃費性能も向上しました。
普段使いはもちろんですが、広い室内空間と積載量が自慢のクリッパーリオは、アウトドアなどアクティブに使いたい方にぴったりです。
機能がより充実した「クリッパーリオ」が気になった方は、OEMの兄弟車両と試乗比較しながら検討してはいかがでしょうか。
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