
死亡事故が1日の中で最も多い時間帯は、17時〜19時台の夕暮れ時といわれる日没前後の約3時間です。(警察庁調査)
特に秋から冬にかけては日没時間も早まるため、目が暗さの変化に適応できないことから、事故が起こりやすくなります。
今回は、夕暮れ時に事故が発生しやすい理由と運転手、歩行者が注意するべきポイントを説明します。
この記事を読んでわかること
- 夕暮れ時といわれる17時~19時台に事故発生が集中する
- 視認性や集中力の低下など、事故が発生しやすい理由
- 運転手と歩行者ができる事故対策
夕暮れ時の事故発生状況

警察庁から発表されている「薄暮時間帯における死亡事故発生状況」によると、平成30年から令和4年の5年間における死亡事故は17時〜19時台に最も多く発生しています。
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発生件数は暗くなるまでの時間が早まる9月以降12月まで増加傾向です。
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さらに、夕暮れ時に発生する死亡事故の約半数が自動車と歩行者の事故であり、その内約9割が横断中に発生しています。
横断歩道以外での発生が約7割にのぼり、歩行者の法令違反が主要因です。
夕暮れ時に事故が多い理由

なぜ夕暮れ時は事故が多いのでしょうか。
その理由を3つ説明します。
視認性の低下
人の目が暗闇に慣れ、徐々に物が見えてくることを「暗順応」と言います。
この暗順応が完了するには30分程度時間が必要といわれており、日没後すぐのタイミングでは他の車や歩行者、自転車などが見えづらくなります。
これは運転手だけではなく、歩行者も自転車でも同じなので、お互いに視認力が低下することで事故が発生しやすくなります。
暗くなり始めてから完全に暗くなるまでの時間が早まる9月から冬の間は特に注意が必要です。
帰宅時間と重なり交通量が多い
夕暮れ時の17時〜19時は学校や会社からの帰宅時間と重なります。
自動車、歩行者、自転車の量が増えれば、必然的に事故が起こる可能性も高くなります。
狭い道では歩道との境界線が白線のみの場合もあり、交通量が多いほど、歩行者はもちろん、車道側を走る自転車との接触の可能性も高くなるため危険です。
集中力の低下
夕暮れ時は、1日の疲れがたまっていることから集中力が低下している可能性が考えられます。居眠り運転が多くなる時間帯でもあります。
また、疲れた状態で帰宅ラッシュによる渋滞などに巻き込まれるとイライラしている状態にもなりやすくなります。
疲れやイライラによって集中力が低下している状態では事故が発生しやすくなります。
自動車の運転手が注意するべきポイント

事故を防ぐために運転手が注意するべきポイントを説明します。
早めのライト点灯
先述したように、人の目は暗さに慣れるまでに時間がかかるため、暗がりにいる歩行者や自転車に気づけない場合があります。
視界を確保するために早めのライト点灯を心がけましょう。
ライトを点灯することで対向車、歩行者、自転車からも自車を認知してもらいやすくなります。
速度を出し過ぎない
走行する道路の最高速度を守ることは当然ですが、帰宅時には急いでしまい、無意識に速度を出し過ぎてしまうリスクがあります。
速度の出し過ぎで事故を起こしてしまったら、急いで帰るどころの話ではなくなってしまいます。
前述の通り、歩行者横断中の死亡事故は横断歩道以外での発生が約7割を占めています。
横断歩道以外の場所を横断する歩行者が多いことも問題ですが、運転手ができることは注意深く、速度を落として走行することです。
特に夕暮れ時は周囲が見えづらくなるだけでなく、交通量も多くなるため、思わぬところで人や自転車が飛び出してきて接触してしまう可能性も高く、速度を出しているほど危険性が増します。
相手と自分の身を守るためにも、もしかしたら人や自転車が飛び出してくるかもしれないという危機感を持ちながら、常時より速度を落とした走行を心がけてください。
信号がない横断歩道に注意
横断歩道では歩行者が優先であり、運転者には横断歩道手前での減速や停止の義務があります。
信号がない横断歩道手前には、道路にひし形の路面標示があります。
ひし形のマークは「横断歩道又は自転車横断帯あり」という標示で、運転手に横断歩道があることを知らせるための路面標示です。

時間帯に関わらず、横断歩道手前では注意深く周囲を確認、減速し、すぐに停車できるようにする必要があります。
対向車線が渋滞していて、横断歩道の状況が全く見えない場合や夕暮れ時の時間帯は横断者に気づきにくい時間帯のため、特に注意して走行するようにしましょう。
私も夕暮の運転時に、歩行者や自転車の急な飛び出しに気づいて慌ててブレーキを踏んだ経験が多々あります。
幸い事故に至らずに済みましたが、万一事故を起こしてしまったら…と思うと、日中より慎重な運転を心がけようと思います。
歩行者や自転車が注意するべきポイント

自動車との事故で負傷、死亡するのは、歩行者や自転車です。
危険な事故に巻き込まれないために意識すべきことを説明します。
横断歩道を横断する
前述の通り、歩行者が道路横断中の死亡事故は横断歩道以外での発生が約7割を占めています。
横断歩道を選んで渡るだけで、事故に遭う確率は一気に減らせます。
横断歩道を渡ることは、誰もがすぐにできる最も効果の高い事故防止法です。
信号のない横断歩道を渡る場合は、左右を良く確認し、自動車が来ていないもしくは減速、停車していることを充分に確認してから横断してください。
左方向から来る自動車に注意
信号のない場所を横断する場合、特に左方向から来る自動車に注意してください。
右方向から来る自動車は横断者から見て手前なので、右方向にのみ気を取られてしまう可能性があります。
特に右方向から来る自動車が渋滞で停止している場合は、左方向から来る自動車がほとんど見えない状況になります。
左右どちらからも自動車が来ていない、もしくは停車していて安全なことを確認してから横断するようにしましょう。
存在を知らせるグッズの活用
夕暮れ時から夜にかけて、反射材やライトを身に付けて、犬の散歩やジョギングをしている人を見かけたことがある方もいるのではないでしょうか。
反射材や発光するグッズを身につけると、運転手に視認してもらいやすくなります。

首掛け式や腕に巻くものなど種類も多いため、ご自身の使いやすいものを選んでみて下さい。
身に付けることが難しい場合は、明るい色の服を選んで着るだけでも効果があります。
スマホのライトも反射板の代用品になります。
ご自身の存在を運転手に伝えるため、迷惑にならない範囲で足元などを照射しましょう。
まとめ

今回は、夕暮れ時の事故発生状況や事故が多い理由、運転手と歩行者ができる対策を説明しました。
- ・17時~19時台の死亡事故発生件数が多く、特に日が落ちるまでが早い9月以降12月にかけて増加
- ・運転手は事故が多い時間帯を知り、いつもより慎重に運転する
- ・歩行者は横断歩道がない場所を渡らず、存在を知らせることができるグッズを活用
道路を通行する際には、自動車が速度を出して走ってくるかもしれない、歩行者や自転車が飛び出してくるかもしれないなど、「もしかしたら」という危機感を維持することが必要です。
危機感があれば、自ずと行動が慎重になるはずです。
事故を未然に防ぐために、危機感と相手に思いやりのある行動を心がけましょう。

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