ワイパーはガラスの水滴や汚れを拭き取り、良好な視界を確保する重要な役割を担っています。
日常的に使用するワイパーですが、クルマを購入してから一度もワイパー交換をしていない、交換の目安や方法が分からないという方も少なくないのではないでしょうか。
今回の記事では、ワイパーの交換目安や必要な費用、自分で交換する方法についてご説明します。
この記事を読んでわかること
- ワイパーの交換時期と劣化のサイン
- 用途にあったワイパー選びと交換に必要な工賃
- ワイパーゴムやワイパーブレードを自分で交換する方法
- ワイパーを長持ちさせるための方法
ワイパー交換はなぜ必要か
雨の日の事故が起こる2大原因は、視界不良と路面のスリップです。
フロントガラスの視界不良はワイパーを作動させることによって解消することができますが、ワイパーの交換を怠っていると上手く水滴を拭き取ることができず、視界が悪化し事故に繋がる可能性があります。
ワイパー交換を怠ったことによる視界の悪化は雨の日だけでなく、花粉などの汚れを落とす際にも言えることです。
雨の日以外にはガラスに付着した汚れを取るために使用する程度で、あまり使用頻度の高くないワイパー。
水滴や汚れを拭き取る役割のワイパーゴムは、雨風や直射日光にさらされているうちにヒビが入ったりゴム自体が硬くなったりと自然に劣化していきます。
自然劣化するのは、ゴムだけでなく、ゴムを支えているワイパーブレードも同じです。
劣化したワイパーをそのまま使い続けると、正常な視界が保てない、ビビり音などの異音がするだけではありません。
劣化が酷く、ワイパーの役割を果たさないと判断された場合には車検に通らなくなります。
自分で定期的にワイパーの状態を確認したり交換したりすることが難しいという方も、オイル交換などの点検時や車検時にプロにチェックしてもらうようにしましょう。
ワイパーの仕組みと構成パーツ
ワイパーは以下のような仕組みで作動しています。
- ハンドルのワイパースイッチをON
- ↓
- ワイパーモーターが回転
- ↓
- ワイパーアームが動く
- ↓
- ワイパーアームに取り付けられたワイパーブレードとゴムが動き、水滴や汚れを拭き取る
ワイパーは水滴や汚れを直接拭き取る役割のワイパーゴムと、そのゴムを均一にガラス面に押し付ける役割のワイパーブレードという2つのパーツで成り立っています。
ワイパーはその動作によって水滴や汚れをふき取るだけでなく、水滴を拭き取りながらガラスの表面に薄く均一な水の膜をつくっています。
水の膜が均一になることで外からの光が真っすぐに通り、良好な視界を得ることができるのです。
この、良好な視界を得るために重要なパーツであるワイパーゴムとワイパーブレードは消耗品のため、定期的な交換が必要です。
ワイパーの交換時期について
クルマを購入後、一度もワイパーの交換をしていないという方も少なくないのではないでしょうか。
前述の通り、ワイパーのパーツであるワイパーゴムとワイパーブレードは消耗品のため、定期的な状態の確認と交換が必要です。
ワイパーゴムとワイパーブレードの交換目安と劣化のサインをご説明します。
ワイパーゴムの交換目安と劣化のサイン
交換目安は半年〜1年とされており、使用環境によって異なります。
ワイパーを軽く持ち上げて触ってみると、ゴムが硬くなっている、ゴムの表面にヒビ割れが見える場合はゴムが劣化しているサインです。
また、ワイパーを作動させた時にガラスに筋状の線が入る、拭きムラがある場合には交換目安を待たずに早めに交換をしてください。
ワイパーブレードの交換目安と劣化のサイン
交換目安は1年〜2年とされており、ワイパーゴムの交換2回に1回が目安です。
ワイパー作動中に異音がする場合や拭きムラがある場合には、ワイパーゴムではなくワイパーブレードが劣化している可能性があります。
ワイパーゴムだけでなくワイパーアームの劣化具合も合わせて確認するようにしましょう。
ワイパーの交換をする前に知っておきたい知識
ワイパーゴム、ブレードには種類があります。
ワイパーの交換をするためには、長さや種類、性能について知り、自分のクルマや用途にあったワイパーを選ぶことが重要です。
ワイパーゴムのみを交換する場合には、ブレードと長さや種類が合うかどうか、ワイパーブレードごと交換する場合にはワイパーアームとの接続に問題ないかを確認するようにしてください。
ワイパーゴムとワイパーブレードの種類についてご紹介します。
ワイパーゴムの種類
ワイパーゴムの種類は4種類です。
スタンダードタイプ
クルマの購入時に付けられている最もメジャーなワイパーゴムで、低価格が魅力です。
グラファイトタイプ
ゴムの表面部分がグラファイトと呼ばれる鉱物でコーティングされています。
動きがなめらかで、ガラスコーティングをしてるガラスに使用すると効果を長持ちさせてくれます。
撥水タイプ
ゴム自体に撥水効果のあるワイパーゴムです。
ガラスコーティングをこまめにすることが難しい方におすすめです。
雪用タイプ
雪や寒さに強い頑丈な素材で作られており、高額ですがパワフルさが魅力です。
雪用タイプはほとんどの場合ブレードとセットでの販売です。
ワイパーブレードの種類
ワイパーブレードの種類は3種類です。
トーナメントワイパー
最もスタンダードで安価なワイパーブレードです。
骨が多いため強度がある点、ゴムとブレードが別々に交換できる点がメリットです。
フラットワイパー
ワイパーゴムとワイパーブレードが一体化したワイパーです。
輸入車に採用されている場合が多く、曲面のガラスにフィットしやすいという特徴があります。
高速道路を走行中のワイパーの浮きが抑えられるため、高速道路の利用頻度が高い方におすすめですがゴムとブレードが別々に交換出来ないため価格は高額になります。
エアロワイパー
トーナメントワイパーとフラットワイパー両方のいい所を取ったワイパーで、デザイン性に優れているため、デザインワイパーとも呼ばれます。
商品によってはゴムのみの交換もできるため、購入前に確認をしてください。
交換に必要な費用
クルマを購入してから一度もワイパー交換をしたことがないという方は、どのくらいの費用が必要なのか交換前に知っておきたいという方も多いはずです。
ワイパーの交換に必要な費用には、パーツの購入費用とパーツを交換するための工賃があります。
パーツの購入
ワイパーゴムとワイパーブレードにはいくつか種類があり、車種や価格、性能から選択していきます。
車種によってワイパーの長さが異なるため、購入の前に必ず確認をしてください。
また、ワイパーゴムには参考の価格帯(左右合わせて2本分)を表記していますが、ワイパーブレードの種類や販売店によって価格が異なります。
実際の価格は取り扱い販売店へお問い合わせください。
ワイパーゴムの種類 | ゴムのみの価格 | ブレードごとの価格 |
スタンダードタイプ | 1000円~1500円 | 2000円~3000円 |
グラファイトタイプ | 1500円~2000円 | 3000円~4000円 |
撥水タイプ | 2000円~2500円 | 4000円~6000円 |
雪用タイプ | – | 5000円~ |
交換工賃
ワイパーの交換工賃は自分で交換作業を行うとかかりませんが、業者に依頼する場合はどこに依頼するかによって変わります。
業者に依頼した場合の相場をご紹介します。
交換場所 | 工賃相場 |
カーディーラー | 1500円~3000円 |
カー用品店 | 500円~1000円 |
ガソリンスタンド | 500円~1000円 |
整備工場 | 500円~1000円 |
カーディーラー
カーディーラーでワイパー交換をする場合、純正品となるためワイパー本体の価格と工賃も若干高めになりますが、ワイパーの性能や交換する技術者に対する安心感があります。
カー用品店
工賃はディーラーと比較して安く抑えることができ、ワイパーの種類も豊富です。
店舗によっては会員は工賃無料というところもあるため、良く調べてから利用するようにしましょう。
ガソリンスタンド/整備工場
工賃はカー用品店と同程度です。
いつも利用しているガソリンスタンドや整備工場の場合は気軽に相談できます。
規模が小さな店舗の場合は希望のワイパーが無い場合もあるため、注意してください。
セルフ(自分)
ワイパー交換は自分でも行うことができます。
工賃もかからないため、費用をできるだけ抑えたい方におすすめです。
交換方法については次の項目でご説明します。
自分で交換するやり方
ワイパーは自分で交換することが可能で工賃がかからない分、費用を抑えることができます。
自分のクルマや用途に合った種類を選び、適切な方法で交換しましょう。
ワイパーゴムのみ交換の場合とワイパーブレードごと交換する場合の手順をご説明します。
ワイパーゴムの交換
ワイパーゴムのみを交換する場合の手順をご説明します。
※ノーマルタイプのワイパーゴム交換の方法です
手順1 ワイパーアームとガラスの間にタオルを敷く
ワイパーアームがガラスに当たり、傷ついたり割れてしまったりすることを防ぐため、タオルを敷きます。
手順2 ワイパーアームを立てる
ワイパーアームを手前に起こして立てます。
手順3 ワイパーブレードを取り外す
ゴムのみの交換でも、ワイパーブレードごと取り外しをすることで作業が簡単になります。
ワイパーブレードの中央にストッパーがあるため、これを押さえながら、ワイパーブレードを手前側にスライドさせて取り外します。
取り外しが完了したら、ワイパーアームが倒れてガラスが破損してしまうことを防ぐため、タオルの上にゆっくりと倒しておきます。
手順4 ワイパーゴムを引き抜く
ワイパーゴムには、ストッパー穴と呼ばれるワイパーブレードのツメが引っかかる部分があります。
ストッパー穴がある側をつかんでゴムを引き抜きます。
手順5 新しいワイパーゴムを差し込む
新しいゴムをストッパー穴のない側から、ワイパーブレードの溝に合わせてはめ込みます。
最後に、ゴムのストッパー穴にワイパーブレードのツメをしっかり押し込んでください。
手順6 ワイパーゴムが正しくはまっているか確認
ゴムがまっすぐ入っていることを確認し、ワイパーブレードをワイパーアームに取り付けます。
動作確認をして完了です。
ワイパーブレードの交換
ワイパーブレードごと交換する場合の手順をご説明します。
手順1 ワイパーアームとガラスの間にタオルを敷く
ワイパーアームがガラスに当たり、傷ついたり割れてしまったりすることを防ぐため、タオルを敷きます。
手順2 ワイパーアームを立てる
ワイパーアームを手前に起こして立てます。
手順3 ワイパーブレードを取り外す
ワイパーブレードの中央にストッパーがあるため、これを押さえながら、ワイパーブレードを手前側にスライドさせて取り外します。
取り外しが完了したら、ワイパーアームが倒れてガラスが破損してしまうことを防ぐため、タオルの上にゆっくりと倒しておきます。
手順4 ワイパーゴムを引き抜く
ワイパーゴムには、ストッパー穴と呼ばれるワイパーブレードのツメが引っかかる部分があります。
ストッパー穴がある側をつかんでゴムを引き抜きます。
手順5 新しいワイパーブレードを取り付ける
ワイパーアームのU字フックにクリップをスライドさせ、カチッと音がなるまで差し込みます。
手順6 動作確認
ワイパーの動作確認をして完了です。
ワイパーを長持ちさせるための方法
ここまで、ワイパーの交換目安や費用、交換方法などをご説明してきました。
ワイパーゴムやワイパーブレードは消耗品ではありますが、できるだけ、長持ちさせたいという方も多いのではないでしょうか。
最後に、ワイパーを長持ちさせるための方法をご紹介します。
ワイパーは紫外線や雨風によって自然と劣化していくものですが、負担を少しでも軽減することで、長持ちさせることが可能です。
ワイパーを長持ちさせたいという方は、試してみてはいかがでしょうか。
ワイパーへの負担を軽減する
ワイパーゴムに汚れが付着したまま作動すると、余計な摩擦によりゴムにかかる負担が大きくなります。
作動させる前にタオルで軽く汚れを取り除きましょう。
また、乾いた状態でワイパーを作動させることもゴムの劣化に繋がります。
ガラスはウォッシャー液などで濡れた状態にしてからワイパーを作動させるとガラスに付着した汚れを取りやすく、ゴムへの負担も軽くなります。
ワイパーを立てておく
直射日光が当たる場所に駐車する場合や凍結するほど寒い時期にはワイパーゴムがガラスに貼り付いてしまい、劣化の原因になるため、ワイパーは立てておきましょう。
雪の日は凍結だけでなく、重みでワイパーが歪んだり折れてしまう場合もあります。
ワイパーを浮かせてガラス面から離すグッズも販売されています。
日光の熱や寒い日の凍結からワイパーゴムを守るために試してみてはいかかでしょうか。
まとめ
今回の記事では、安全運転に必須なワイパーの交換目安や必要な費用、自分で交換する方法についてご説明しました。
自分で交換する方法をご紹介しましたが、ワイパーの種類選びや交換に不安がある方はカー用品店や整備工場などのプロに相談したり任せたりしても良いです。
良好な視界を守るワイパー。
雨の多い時期だけでなく、定期的に状態の確認や交換を行うことで事故を未然に防ぎましょう。
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