
物の購入時に重要視される保証。
金額の大きい買い物ほど、保証内容を重視したい方も多いのではないでしょうか。
特に車は機械製品なので、新車でも中古車でも思わぬ故障やトラブルになる可能性も。
今回は車の保証について、その内容や保証を受けられる条件などをご説明します。
この記事を読むと「メーカー保証と販売店保証の違い」、「メーカー保証の種類」、「保証を受けられる条件はあるのか」が分かります。
目次
車の保証は大きく分けて2種類

車の保証には大きく分けて、2種類。
新車を製造するメーカーが設けている「メーカー保証」と車を販売する販売店が独自に設けている「販売店保証」です。
メーカー保証とは
保証と聞くと、メーカー保証をイメージされる方も多いのではないでしょうか。
新車購入時に設けられるメーカー保証は、車の保証で最も代表的な保証です。
車の製造元であるメーカーは、ユーザーが快適に車を使用できるよう、万が一の故障やトラブルに備え、無償で点検や整備、部品交換が可能な保証を設けています。
詳細は後述しますが、メーカー保証には種類や保証適用の条件があります。
メーカー系のディーラーであれば、地域関係なくメーカー保証の適用が可能なので安心。
自動車購入後に引っ越しする場合や出先でのトラブルにも対応可能です。
販売店保証とは
販売店保証とは各販売店が設けている独自の保証です。
多くの中古車販売店で販売店保証が設けられています。
※メーカー保証期間内であれば、保証継承によってメーカー保証を引継ぎ可能な場合もありますので販売店にご確認ください
前述したメーカー保証は新車購入時の保証なので、中古車の場合にはメーカー保証期間が過ぎていると販売店保証がメインの保証となります。
保証期間の短い保証を諸費用に含めて設けている場合がある他、中古車は故障のリスクが新車と比較して高くなるため、有料の保証パックを用意している販売店も多くあります。
販売店保証は、一般的に納車後の期間や走行距離で保証が決められる場合が多いのですが、中古車を購入する際には必ず保証の内容や期間、価格を確認するようにしましょう。

メーカー保証の種類


メーカー保証には2つの種類があります。
保証期間や内容は各メーカー共通です。
※EVやハイブリッド車は特別保証の内容が一部異なります
一般保証
一般保証は車のほとんどの部品が保証対象。
バッテリーやタイヤなどの消耗部品、エンジンオイルなどの油脂類、ディーラーオプションは保証対象外です。
走行に重要な影響を及ぼさない、エアコンやパワーウィンドウなどの電装関連品の故障時に利用される保証となっています。
保証期間は「新車登録から3年、または走行距離6万㎞」のどちらか早い方までです。
特別保証
特別保証はエンジンやサスペンション・アクセルなどの走行性能、その他安全性能、環境性能に関わる重要な部品に対する保証。
エンジンの異音やハンドルの重たさなどを感じたときに、保証にて修理や部品交換が可能となっています。
保証期間は一般保証と比べ長くなっており「新車登録から5年、または走行距離10万㎞」のどちらか早い方までです。
メーカーごとに延長保証も用意されている
保証期間が決められているメーカー保証ですが、メーカー系ディーラーではそれぞれ、延長保証を用意しています。
延長保証を選択するタイミングは購入の他、一般保証の期間が切れる初回車検のタイミングや特別保証の期間が切れる2回目の車検のタイミングが一般的です。
延長保証の内容はディーラーにより異なるため、ご自身がお乗りの自動車を販売するディーラーにご確認ください。
保証は安心を買う保険と同じ役割を担っているため、心配な方は延長保証の検討をおすすめします。


メーカー保証を受けるための条件とは


メーカー保証を受けるためには、前述の保証期間の他にいくつかの条件があります。
代表的な条件をご説明します。
- ・メーカーの指定する点検や整備を実施し、記録されたメンテナンスノートを携行している
- ・オイル交換など必要なメンテナンスを実施している
- ・改造していない
- ・取扱説明書に則った使い方をしている
購入した車をどのように使用していても、保証が使える訳ではありません。
定められた法定点検やメンテナンスの実施など、ユーザーが正常に車を使用している状態において保証が適用されます。



新車でなくてもメーカー保証は受けられるのか


中古車の場合にも保証期間内かつ車が正常に使用されている状態であれば、保証継承によってメーカー保証が適用される場合がほとんどです。
保証継承とは、車の売買や譲渡により新車登録時から名義人が変更になった場合に、残りの保証期間等を引き継いで保証を受けられる仕組みです。
メーカー保証継承は名義変更後、ディーラーにて12か月点検相当の点検を受け、手続きをします。
中古車販売店が代行してくれる場合もありますが、購入後に自分で行えるため、代行可能かどうかに加え、代行費用も確認してください。
販売店によって異なる保証は慎重に選ぶ


販売店ごとに期間や内容が異なる販売店保証は、保証期間が納車後1か月〜半年、走行距離1000㎞〜3000㎞などばらつきがあります。
中古車は乗り始めてすぐに不調がでるケースもあります。
購入する中古車の年式や走行距離によって変わりますが、通常は半年以上、走行距離は1万㎞の保証期間があると安心です。
走行性能や安全性に関わるエンジンやブレーキなどの重要な部品は保証部品に含まれている場合がほとんどですが、保証対象部品を確認しましょう。
また、中には部品は保証対象でも工賃は別途請求する販売店も存在するため要注意です。
安く販売したい、アフターサービスに力を入れていない販売店は保証がなかったり極端に短かったりする場合が多く、売りっぱなしになる可能性が高くなります。
保証の説明があやふやである場合や、保証自体が充実していない中古車販売店での購入はおすすめしません。
車のメーカー保証記事 まとめ


今回は、車のメーカー保証に関して内容や適用条件などをご説明しました。
簡単に記事のポイントをまとめます。
- ・車の保証は大きく分けて「メーカー保証」「販売店保証」の2種類
- ・メーカー保証は「一般保証」「特別保証」の2種類
- ・メーカー保証には保証期間と保証適用条件がある
- ・新車の保証は「メーカー保証」と購入時や車検時などにオプションとして選べる「延長保証」
- ・中古車の保証は販売店独自の「販売店保証」と「メーカー保証継承」
- ・販売店保証は販売店ごとに期間や内容が異なるので注意
安心安全なカーライフを送るうえで必要不可欠な保証。
保証内容や期間、条件などを購入前にご確認ください。
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