
日産サクラは軽電気自動車として、現在注目を集めている電気自動車の中でも特に人気があり、販売台数を伸ばしています。
その人気の背景として、元々の日本における軽自動車人気と、セカンドカーとして十分な航続可能距離や、補助金を使えば200万円を切る手ごろな価格である点が挙げられます。
今回の記事では、軽電気自動車であるサクラがなぜ人気なのかの背景や理由を深堀して紹介していきます。
この記事を読んでわかること
- 電気自動車と軽自動車の魅力を併せ持つサクラが人気の理由
- リチウムイオンバッテリーの充電走行距離と力強い走りの魅力
- 基本情報と内装外装の紹介
- 電気自動車を購入する際に申請可能な補助金の種類
サクラが人気の背景
サクラが人気である背景には、世界中で電気自動車の普及に向けた動きがあることももちろんですが、そもそもの日本での軽自動車人気が関係しています。
電気自動車普及に向けての動き
現在、世界中で温室効果ガスなどの排出をゼロにする脱炭素化の流れが加速しています。
そこで、重要な役割を担う1つの手段が自動車の電動化です。
電気自動車とはガソリンではなく、文字通り電気をエネルギー源として走行する自動車です。
走行時のCO2の排出量はガソリン車よりも少ないため、環境に優しいクルマとして世界から注目されています。
2021年のCOP26(国連気候変動枠組条約締約国会議)では今後販売される普通自動車を含む全ての新車を、主要市場で2035年までに、世界全体では2040年までに電気自動車などのゼロエミッション(廃棄物の排出をゼロにする)車とすることを目指す共同声明が発表されました。
日本でも、2035年までに国内において乗用車の新車販売で電気自動車100%を実現することが、国の方針としてグリーン成長戦略に明記されました。
日本の軽自動車人気
軽自動車検査協会によると、2022年3月時点での都道府県別保有車両数に占める軽自動車の比率は平均39.9%です。
軽自動車の人気の理由は主に4つあります。
- ・燃費がいい
- ・税金が安い
- ・車両価格が安い
- ・小回りが利き、運転しやすい
軽自動車と言えば、維持費が安いという経済的なメリットを思い浮かべる方が多いと思いますが、使いやすさも人気の理由です。
日本自動車工業会と全国軽自動車協会連合会によると、日本の道路の約85%は、道幅平均3.9mの狭い市町村道。
軽自動車は車幅が1480mm以下なので、小回りが利き、対向車とのすれ違いがしやすい点も魅力です。
また、使用頻度に関して、軽自動車ユーザーの76%がほとんど毎日使用すると回答しており、軽自動車は足代わりに使われることが多く、重要な交通手段として重宝されていることが分かります。
電気自動車と軽自動車の魅力を併せ持つサクラ
普及が求められる電気自動車ですが、購入時の金額が高額、走行可能距離が短いなどのデメリットがあり、なかなか普及は進んでいませんでした。
ただ、軽自動車は車の性質上、電気自動車に向いていると言われています。
主な理由は以下の3つです。
- ・普通車の電気自動車と比較して車両本体価格が安い
- ・セカンドカーとしての需要が多く、近距離運転が多い
- ・軽自動車のガソリン車と比較して静かでパワーのある走りが可能
詳細は後述しますが、サクラは電気自動車のデメリットをカバーしつつ、軽自動車のデメリットも補えるため、親和性が高く注目されていることが人気の理由の1つに挙げられます。
サクラとは
サクラは2022年に登場した、軽自動車規格の電気自動車で、その年の日本自動車殿堂カーオブザイヤーを受賞しました。
軽自動車ならではの車両重量の軽さや運転のしやすさと電気自動車ならではの力強い加速や滑らかな走り、高い静粛性を兼ね備えたクルマです。
デイズで高く評価されている広い車内空間と、リーフの開発で蓄積した技術で、快適かつ安全に毎日の運転を楽しむことができる設計が特徴。
2022年5月に発表されてからわずか2ヵ月で2万3000台を受注し、電気自動車としては異例のヒットと言われています。
出典:日産自動車株式会社
グレード | 本体価格 | 車高 | 一充電走行距離 | 交流電力量消費率 |
---|---|---|---|---|
X | 2,548,700円 | 1,655mm | 180km | 124 Wh/km |
G | 3,040,400円 | 1,655mm | 180km | 124 Wh/km |
※一充電走行距離は完全に充電されている状態で連続走行できる距離
※交流電力量消費率は電気自動車が1km走るのに必要な電力の容量(wh)
軽自動車×電気自動車の人気の理由
先述した通り、電気自動車と軽自動車は親和性が高いと言われており、サクラの人気はその親和性の高さを証明してくれました。
普通車であれば高額になりすぎてしまう購入価格も軽自動車であれば安価に抑えられること、航続可能距離がガソリン車と比較して短いことも軽自動車が主に使用される街乗りなどの近距離であれば問題ないこと、電気の力を使ったパワーのある走りが実現できる事など、軽自動車と電気自動車のそれぞれのデメリットを補うことが出来ます。
本体価格の安さ
一般的に、電気自動車は同サイズのガソリン車と比較して100〜200万円程度価格が上がると言われています。
電気自動車が高額になる主な理由はバッテリーに使用されるリチウムイオン電池が高額であるということです。
このバッテリーが大きいほど、車両の価格は高額になります。
普通自動車の電気自動車である日産リーフ(40kWhモデル)は、4,081,000円〜と車両本体で400万円を超えます。
その点でサクラは軽自動車であり、20kWhのバッテリーを搭載しているため、2,548,700円〜とリーフと比較してかなり価格を抑えて購入可能な電気自動車です。
後述する補助金を使えば、より支払いを抑えて電気自動車に乗ることができます。
価格を抑えて、より気軽に電気自動車に乗ることができる、という点でサクラは人気を集めています。
軽自動車の購入者は7割がセカンドカー
軽自動車は、普段つかいの車として利用される場合が多いのが特徴です。
日本自動車工業会と全国軽自動車協会連合会によると、軽自動車を保有している世帯の約7割は他にもクルマを保有しているという調査結果があり、セカンドカーとしての利用を想定して購入されるケースも増えています。
先述した価格の部分で、バッテリーが小さいと一度に充電可能な容量が小さくなり、長く走ることができないのでは、と考えた方も多いと思います。
しかし、軽自動車は日常の移動手段として使われることが多く、セカンドカーとして使われることも多いのが現状。
実際に、日本自動車工業会と全国軽自動車協会連合会によると、軽自動車を保有している世帯の約7割は他にもクルマを保有しているという調査結果が出ています。
セカンドカーとして、または運転は毎日の通勤や買い物程度で、長距離を走ることを求めないユーザーも多くいます。
その点で、電気自動車に指摘される1回の充電で走行できる距離が短い、という欠点は軽自動車であるサクラにとって問題ないのです。
バッテリーが小さいと言ってもサクラの一充電走行距離(完全に充電されている状態で連続走行できる距離)はカタログ数値で180kmなので、充分距離も走ることができます。
出典:日産自動車株式会社
走りの魅力
サクラは軽自動車ですが、加速やトルク不足といった軽自動車のデメリットを感じさせない加速力があり力強い走りが魅力です。
その理由として、加速性能を表すトルクは同じ大きさのガソリン車であるデイズのターボモデルが100N・mであるのに対してサクラが195N・mと倍近い数値です。
リチウムイオンバッテリーを床下に搭載することにより重心が低く、車両重量が重くなることで安定した走りを実現しています。
エンジンを搭載していないので、街乗りだけではなく高速走行時も静粛性を高めることが出来、ストレスを感じさせない走り実現しています。
出典:日産自動車株式会社
電気自動車らしいスタイリッシュなデザイン
サクラはデザインも先進的で電気自動車らしいスタイリッシュで洗練されたデザインを実現しています。
内装デザイン
サクラのインテリアは、インパネ部分は凹凸のないフラットなディスプレイに、エアコンもタッチパネル式で同じくフラットなデザインのため、統一感とすっきりと洗練された印象を受けます。
Xグレードの内装はベージュとブラックから選択可能、Gグレードはブラックとプレミアム(別途44,000円)から選択可能なので、自分好みの内装色を選択可能です。
出典:日産自動車株式会社
外装デザイン
サクラは電気自動車の特徴である静粛性と力強さを反映させたデザインが特徴。
無駄をそぎ落としたデザインは、すっきりとしながらもダイナミックさを感じることができます。
ヘッドランプとリアコンビランプ、グリルのデザインは、日本の伝統的な格子をヒントしており、バンパーやホイール、インテリアには水引から着想を得たデザインを採用するなど、日本的な美しさも感じられます。

サクラのボディカラーはモノトーン6色、2トーン9色の合計15色。
シーズンズカラーをはじめ、個性的で鮮やかなボディカラーが揃っています。

補助金
国や自治体からの補助金もサクラが人気を集めた理由の1つです。
もともと、軽自動車の電気自動車ということで価格を抑えることに成功していたサクラですが、補助金申請を行うことで、さらに支払う金額を抑えることが可能に。
結果的に、今まで、電気自動車は価格が高額で手が出せなかったという方にも手の届く価格となりました。
補助金は国と自治体の両方から受け取ることが可能です。
国の補助金
国の電気自動車購入補助金である令和4年度補正予算は2023年2月17日新規登録の車両までという内容でしたが、補助金は継続することが決まりました。
2023年6月現在、国の補助金は「CEV補助金」1種類です。
サクラの場合、2023年4月以降に新車登録された車両に対して補助金申請をする場合には55万円が上限となっています。
2023年4月1日~31日までの登録は5月31日まで、それ以降は登録から1ヵ月以内に申請する必要があります。
補助金に関する詳細は次世代自動車振興センターのWEBサイトをご確認ください
自治体の補助金
自治体の補助金は、自治体によって内容や補助金額が異なります。
また、既に申請を終了している自治体もありますので、ご注意ください。
東京都の場合は、電気自動車を購入すると補助金は55万円〜70万円です。
補助金に関する詳細は次世代自動車振興センターのWEBサイトをご確認ください。
また、募集状況はお住まいの各自治体に確認をしてください。
まとめ
今回の記事では、2022年に発売され人気を集める電気自動車、日産サクラの人気の理由についてご説明しました。
サクラは軽自動車のメリットを充分に活かした電気自動車なので、環境に優しく、パワフルな走りの軽自動車をお探しの方にはピッタリです。
今後、世界的に電気自動車の普及拡大が進む中で、サクラの人気は日本における電気自動車普及の大きな1歩となることでしょう。
サクラは人気の為、納期が長期化してしまうことから、一時期は受注をストップしていましたが2023年6月現在、受注を受け付けており、納期はボディカラーによって異なりますが約3ヵ月〜4か月程度です。
気になる方は是非、実物をご覧になってみてください。

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