維持費が安く、室内空間が広い軽自動車の購入を検討する際に、自分に合うのは軽バンなのか軽乗用車なのか分からず、迷う方も多いのではないでしょうか。
以前は仕事用のイメージが強かった軽バンも、最近では日常使いする方も増えています。
今回は軽バンと軽乗用車の中でも車高が170cm以上の軽ハイトワゴンタイプを比較しながら軽バンのメリットデメリットを紹介します。
※この記事では軽ハイトワゴンタイプを軽自動車と表記しています
この記事を読んでわかること
- 軽バンと軽乗用車の規格や価格の特徴
- 税金やメンテナンス費など維持費比較
- 装備とシートアレンジなど乗り心地の比較
- 軽バンと軽乗用車それぞれの購入が向いている人
軽バンと軽乗用車の違い
軽バンと軽乗用車の違いを簡単にまとめました。
軽バン | 軽乗用車 | |
---|---|---|
種類 | 貨物車 | 乗用車 |
ナンバー | 4ナンバー | 5ナンバー |
主な用途 | 荷物を運ぶ | 人が乗る |
車検 | 2年毎 | 初回のみ3年、以降2年毎 |
自動車税(自家用) | 5,000円 | 10,800円 |
特徴 | 後席部分よりも荷室が広い | 荷室よりも後席部分が広い |
軽バンと軽乗用車の違いは多くありますが、特徴的なのは車内の造り。
そもそも、物を運ぶ為のクルマである軽バンは、荷物を出し入れする開口部の面積や荷物を置く場所の広さに条件があります。
また、後部座席の人が乗るスペースよりも、荷室スペースの方が広くなければならないという決まりがあります。
そのため、軽バンの後席部分はどうしても軽乗用車と比較して狭くなります。
室内空間の広さが欲しい方は、後席に人を乗せるかどうか、その上でどの位の荷室が必要かを考慮する必要があります。
価格の比較
新車価格
新車本体価格は軽バンの方が安いです。
詳しい理由は後述しますが、軽バンは価格を抑えて乗ることができる代わりに、装備や乗り心地は最低限という場合も多いです。
中古車価格
中古車は年式や走行距離、ナビなどの装備品や車輌の状態によって価格が大きく異なります。
一般的に軽バンは仕事用に直ぐ欲しい、安く買いたいなど常にニーズがあるため価格が落ちにくいと言われています。
維持費の比較
自動車税
自動車税は毎年かかる税金です。
軽バンの方が軽乗用車よりも自動車税は安くなります。
軽バン | 軽乗用車 | |
---|---|---|
自動車税(自家用) | 5,000円 | 10,800円 |
自動車税(営業用) | 3,800円 | 6,900円 |
※営業用は有償で人や物を運送する事業をする際に使用する自動車を指します。
申請が必要で、自家用とはナンバーの色が異なります。
保険料
自賠責保険
初回車検のみ軽乗用車は新車登録から3年、軽貨物車は新車登録から2年と異なりますが2回目以降は2年毎と同じになります。
車検時に支払う自賠責保険料は同額です。
- 19,730円/24ヶ月
任意保険
軽バンの任意保険は、軽乗用車と比べて割高の場合が多くなっています。
理由の1つとして、軽バンを乗る方は走行距離が伸びることが多く、その分、事故を起こしやすいということが挙げられます。
保険会社やドライバーの年齢、等級によって保険料は大きく変わるため、保険会社や内容を良く比較してからの加入をおすすめします。
ガソリン代
維持費の中で最もウエイトを占めるのがガソリン代。
現在、軽バンの中で最も燃費性能の良いホンダN-VANはカタログ燃費WLTCモードで19.8km/L、軽乗用車の中で最も燃費性能の良いスズキスペーシアはカタログ燃費WLTCモードで22.2km/Lです。
ガソリン代は燃費性能が関係していますが、一般的に燃費性能は軽バンよりも軽乗用車の方が良いため、ガソリン代を抑えることができます。
消耗品
消耗品にはタイヤやエンジンオイル、バッテリーなどがあります。
軽バンでも軽乗用車でも金額が変わらないものがほとんどですが、タイヤサイズは軽バンの方が小さいため部品代を抑えることができます。
性能の比較
装備
一般的に軽バンは装備を最低限に、価格を抑えて販売されており、快適な運転という点では軽乗用車と比較すると劣ります。
例えば、シートの高さを調節できるシートリフターや座席を温めるシートヒーター、日よけのロールサンシェードなどの快適装備は軽バンには装備されていません。
また、軽バンでは趣味用として登場したダイハツのアトレーを除いて、パワースライドドアの設定がありません。
車種やグレードによって装備は異なりますが、ほとんどの軽バンは荷物を運ぶ商用のクルマとして割り切った装備と言えます。
安全性能
軽バンの安全性能はここ数年で軽乗用車とほぼ同じレベルになりました。
安全装備の標準装備化も徐々に進んでいますが、まだオプションとして安全装備を選ぶ車種もあり、安全性能の内容はメーカーや車種により様々。
購入の際には必要な安全性能が備わっているか、確認をしてください。
シートアレンジ
シートアレンジは軽乗用車の方が多彩です。
軽バンはリアシートが一体になっているグレードは左右分けて格納ができません。
また、助手席を後ろに倒したり後席をリクライニングしたりできないため、その分シートアレンジの幅は狭くなります。
※写真はスペーシアです
出典:スズキ株式会社
乗り心地の比較
シート
軽バンはグレード別でビニールレザーシート表皮やファブリックシート表皮、軽乗用車のシートはファブリックシート表皮を採用。
軽バンは、軽乗用車と比較すると後席シートを格納し、フルフラットにするために小さく薄いシートになっています。
また、後席のシートはほぼ直角でリクライニングしないため、人を乗せて長時間運転することには向いていません。
※写真は左がN-VAN、右がN-BOXです
出典:本田技研工業株式会社
視認性
軽バン、軽乗用車ともにフロントガラスが大きく、視認性が良いです。
軽バンは、運転席に乗り込む際の腰の移動がほぼ同じ高さで、シートに座ると自然なドライビングポジションになります。
軽乗用車は前の見通しが良く、ゆとりを持って運転ができるようになっています。
また、グレード別でシートリフターが装備されているため、シートの高さを運転者に合わせて調節できます。
加速
加速はエンジン性能や車両重量などに影響されますが、多くの場合、軽乗用車の方が加速性能が良いです。
例えば、軽バンの中で最も加速性能が優れているN-VANと軽乗用車のN-BOXを比較します。
2車種は同じトルク特性に優れた2,600回転という低回転で最大トルクを発揮するので快適な加速を実現していますが、ノンターボ車はN-VANのエンジン性能が多少低く、車両が重い分加速性能がやや劣ります。
軽バンか軽乗用車か迷ったら
主な軽バンのメリットデメリットを紹介し、その上で軽バンをおすすめしたい人、軽乗用車をおすすめしたい人をお伝えします。
軽バンのメリットデメリット
- メリット
- ・新車車両価格が安く、売るときに値落ちしにくい
- ・荷室が広く、使い勝手がいい
- ・維持費を抑えることができる
- デメリット
- ・装備は必要最低限なことが多い
- ・後席の座り心地は悪く、人を乗せることに向いていない
- ・燃費はあまり良くない
軽バンをおすすめしたい人
購入時のコストや維持費を抑えてクルマに乗りたい方には軽バンがおすすめです。
また、軽バンは荷室の広さが特徴です。
クルマには1人で乗ることが多く、荷室を広く自由に使いたい方は軽バンの良さをより実感することができます。
軽乗用車をおすすめしたい人
充実した装備と性能で運転を快適にしたい方には軽乗用車がおすすめです。
また、距離を走る方や後席に人が良く乗る場合にも軽乗用車の良さを実感することができます。
まとめ
今回は軽バンのメリットデメリットを、軽バンと軽乗用車の比較をもとに紹介しました。
実際に、軽バンが合うのか、軽乗用車が合うのかは、クルマを購入する上での優先事項やクルマの使い方によって変わります。
ぜひ、この記事を参考にご自身がクルマを使用する具体的なイメージをしてみてください。
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