
デリカミニとタントファンクロスはそのタフな外装デザインや内装の仕様からアクティブに使えるアウトドア向きの軽スーパーハイトワゴンとして人気を集めています。
今回の記事では、デリカミニとタントファンクロスの基本情報や内装外装、安全性能などをもとに2車種を比較していきます。
この記事を読んでわかること
- 基本情報と内装外装安全性能の比較
- 荷室の使い勝手や走破性を高める装備の違い
- デリカミニとタントファンクロスの購入が向いている人
概要
デリカミニとタントファンクロスはどのようなクルマなのか、簡単にご紹介します。
デリカミニとは
出典:三菱自動車工業株式会社
デリカミニは、三菱自動車から2023年5月に発売されました。
「Reliable & Active Super Height Wagon(頼れるアクティブな軽スーパーハイトワゴン)」がコンセプト。
「DAILY ADVENTURE(日常に冒険を)」をデザインテーマとした内外装で、内装は三菱のスーパーハイトワゴンであるeKスペースシリーズを、外装は三菱のミニバンであるデリカをベースとしています。
タントファンクロスとは

タントファンクロスはダイハツ工業から2022年10月に発売されました。
タントの派生モデルで、楽しさを意味する「ファン」とアクティブさを表現する「クロス」を組み合わせた車名です。
車内空間の広さや、タントの代名詞であるミラクルオープンドアなどの使い勝手の良さはそのまま、タフさを表現したSUVライクな外装デザインや撥水加工が施されたシートなどアクティブさを前面に押し出しています。
諸元表情報
諸元表
車種 | デリカミニ | タントファンクロス |
---|---|---|
価格 | 1,804,000円~2,238,500円 | 1,688,500円~1,930,500円 |
燃費WLTCモード | 17.5km/L~20.9km/L | 18.2km/L~21.9 km/L |
車高 | 1,800mm~1,830mm | 1,785mm~1,805mm |
最小回転半径 | 4.5m~4.9m | 4.4m~4.7m |
車両重量 | 970kg~1060kg | 920kg~990kg |
ミッション | CVT | CVT |
エンジン種類 | DOHC 12バルブ・3気筒 | 水冷直列3気筒 12バルブ DOHC横置 |
エンジン種類 (ターボ車) | DOHC 12バルブ・3気筒 インタークーラー付 ターボチャージャー | 水冷直列3気筒12バルブ DOHCインタークーラー ターボ横置 |
デリカミニとタントファンクロスの差
諸元表を比較してデリカミニとタントファンクロスの差を見ていきます。
価格
価格は全体的にデリカミニが高額です。
タントファンクロスはeco IDLE装着車でも1,721,500円〜なので、アイドリングストップ付のベースグレード車で比較しても約80,000円価格差があります。
燃費
燃費は若干ですが、タントファンクロスの方が良いです。
ファミリーカーとして人気のタントの派生モデルらしい燃費となっています。
車高
車高はデリカミニが若干高く、車内の高さも同じだけ高くなっています。
最小回転半径
最小回転半径はタントファンクロスの方が小さく、小回りが利きます。
車両重量
車両重量はデリカミニが重くなっています。
重いクルマの方が走行中の振動が抑えられるため、乗り心地は良くなりますが、燃費や加速は悪くなります。
実際に、デリカミニの2023年5月下旬時点での受注割合はターボグレードが約7割となっており、走りを重視したい方はターボグレードがおすすめです。
タントファンクロスもデリカミニよりは車両重量が軽いですが、高速道路での合流や追い越しをスムーズにしたい方はターボグレードがおすすめです。
内装の比較
デザインの比較
デリカミニの内装は、ブラックを基調としたクールな印象。
インパネ部分にはアクティブで明るい印象を与えるアイボリーがアクセントになっています。
シートは凸凹のエンボス加工が施され、撥水性や通気性に優れています。
飲み物をこぼしてしまったときには直ぐに拭き取ることができるため安心です。
出典:三菱自動車工業株式会社
タントファンクロスのインパネはブラックを基調にオレンジがアクセントで入っており、アクティブさを感じさせます。
シートはレジャー使用を想定したデジタルモザイク柄。
シート自体は撥水加工が、リヤシート背面には防水加工が施されています。
出典:ダイハツ工業株式会社
基本収納の比較
基本収納を場所別にまとめました。
収納有は○、無は×で表示しています。
車種 | デリカミニ | タントファンクロス |
---|---|---|
ドリンクホルダー | ○ | ○ |
運転席インパネ収納 | ○ | ○ |
助手席インパネ収納 | ○ | ○ |
後席収納(テーブル含む) | ○ | ○ |
デリカミニ、タントファンクロス共に収納が充実していますが、それぞれ異なる特徴があります。
デリカミニはセンター部分の収納が充実しています。
センターロアボックスには小銭入れやエコバック等の小物を、引き出し式センタートレイには携帯電話を置くことができます。
センタートレイにはカップホルダーが付いている点も魅力です。
出典:三菱自動車工業株式会社
タントファンクロスは運転席周りの収納が充実しています。
運転席前にはインパネアッパーBOXがあり、サングラス財布など直ぐに使いたい小物を収納することができます。
外装の比較
デザインの比較
デリカミニの外装デザインはデリカをベースにしており、タフで力強いデザインに加え、愛くるしい半円形のLEDポジションランプが特徴的です。
フロントバンパーとテールゲートガーニッシュには立体的な「DELICA」ロゴを採用。
前後バンパー下部にプロテクト感のあるスキッドプレート形状、ブラックのホイールアーチを採用し、SUVらしい力強さと高い質感を表現しています。
出典:三菱自動車工業株式会社
タントファンクロスは遊び心や道具感を感じさせるアクティブなデザイン。
ヘッドランプは四角く力強いデザイン、フロントやリア、側面にはブラックの樹脂パーツを装着してタフさを強調しています。
また、ルーフレールが付いておりレジャーに必要な道具を載せることが可能です。
ボディカラーの比較
デリカミニのボディカラーはモノトーン6色、2トーン6色の全12色です。
モノトーンは落ち着いた色合い、2トーンはアクティブさが感じられる色合いが中心で、自分の好みに合わせて選べる点が魅力です。
【モノトーン】
【2トーン】
タントファンクロスのボディカラーはモノトーン8色、2トーン5色の全13色です。
2トーンはルーフがブラックでクールな印象。
アクティブ感のあるデザインに合わせて、アースカラーやアクティブなカラーが揃っています。
【モノトーン】
【2トーン】
大きさの比較
室内寸法の比較
車種 | デリカミニ | タントファンクロス |
---|---|---|
室内長 | 2,200mm | 2,125mm |
室内幅 | 1,335mm | 1,350mm |
室内高 | 1,390mm~1,400mm | 1,370mm |
室内寸法では室内幅はタントファンクロスが、室内長と室内高はデリカミニが広いです。
それほど差はなく、どちらも前席、後席ともにゆったりと乗ることができます。
荷室の比較
デリカミニの「T Premium」「G Premium」の荷室は、樹脂仕様のラゲッジボードと塩化ビニール仕様の後席シートバックを採用。
簡単に汚れをふき取ることができる素材です。
濡れたものや泥の付いたアウトドア用品など、気にせずに載せたい方はPremiumグレードがおすすめです。
また、荷室開口高は1,080mmと大きく、アウトドア用品をたっぷり載せることができます。
出典:三菱自動車工業株式会社
タントファンクロスは上下2段調節式デッキボードを装備。
デッキボードの脚を立てれば、2段積みが可能になり、荷室を広く使用することが可能です。
荷室開口高は1,061mmです。
リヤシートは荷室側からも動かすことが可能で、背面には防水加工が施されているため、濡れた荷物も気にせず載せることができます。
出典:ダイハツ工業株式会社
また、ミラクルオープンドアで開口口が広く、スライドドアからの荷物の積み下ろしも楽にできます。
※画像はタントです
走破性の比較
オフロードを走りたい方には、デリカミニの4WDがおすすめです。
デリカミニに装備されている、走破性を高めるための機能をご紹介します。
- 【標準装備】
- ・グリップコントロール
- 滑りやすい路面で片輪が空回りしてしまった際にブレーキ制御をして、空回りしていないもう片方の車輪に駆動力を集中させることで発進をサポートします。
- ・ヒルディセントコントロール
- 急な坂や立体駐車場の急なスロープなどを下るときにクルマがブレーキを制御して車速を約4〜20km/hの範囲でコントロールします。
- 【4WD車に装備】
- ・大径15インチタイヤと専用ショックアブソーバー
- 4WDモデルは専用装備となる大径15インチタイヤと専用ショックアブソーバーを採用。
- 専用ショックアブソーバーを採用することで4輪がしっかりと地面に接地し、車内には振動を伝えにくくなり、砂利道などを走行する際の安定性と快適性を高めています。
タントファンクロスにはデリカミニのような専用装備はありませんが、最低地上高が4WD車で165mmとデリカミニの160mmと比較して高くなっており、安定した走行性を確保しています。
安全性能の比較
デリカミニとタントファンクロスの代表的な安全性能を表にまとめました。
標準装備は○、グレード別装備は△、非装備は×で表示しています。
車種 | デリカミニ | タントファンクロス |
---|---|---|
衝突被害軽減ブレーキシステム | ○ | ○ |
誤発進抑制(前後) | ○ | ○ |
車線(路外)逸脱抑制機能 | ○ | × |
標識認識機能 | ○ | ○ |
先行車発進お知らせ機能 | ○ | ○ |
前方衝突予測警報 | ○ | × |
クルーズコントロール | △ | △ |
コーナーセンサー(前後) | ○ | ○ |
LEDヘッドランプ | ○ | ○ |
SRSエアバッグ | 7つ | 6つ |
安全性能は標準装備が充実している点で、デリカミニの方が優れています。
デリカミニには運転支援機能であるe-Assistが標準装備。
e-Assistには前方衝突予測警報という、2台前を⾛る車両の車間・相対速度をレーダーでモニタリングする機能があります。
自車からは見えない前⽅の状況を検知するという点で、安全性において優れた機能です。
さらに、7つのエアバッグが標準装備です。
タントファンクロスはメーカーオプションでスマートパノラマパーキングアシストを選択することで駐車時にカメラで駐車枠の白線を検知し、音声とモニターガイドに加えてハンドル操作をアシストしてくれる機能が装備されます。
デリカミニにも白線や移動物検知をしてくれる機能はあるのですが、ハンドル操作をアシストしてくれる機能はありません。
全体で見ると標準装備の安全性能はデリカミニが優れていますが、それぞれ異なる特徴があるため、購入前にご自身の求める機能が装備されているか確認してください。
デリカミニとタントファンクロスをおすすめしたい人

力強い見た目や走りを重視したい人はデリカミニ
デリカミニは三菱のミニバンであるデリカをベースとした力強い見た目と走破性を高めるための装備が充実している点が魅力です。
特に4WD車に装備される大径15インチタイヤと専用ショックアブソーバーは悪路を走行する際の安定性と快適性を高めています。
また、グレードが4つ設定されているため選択肢が豊富です。
自分の欲しい装備に合わせてグレードを選ぶことができます。
デリカミニについての詳しい記事はこちらをご覧ください。
室内の使い勝手を重視したい人はタントファンクロス
タントファンクロスの強みは唯一無二のミラクルオープンドア機能とアウトドア向きの装備です。
ミラクルオープンドアによってスライドドアの開口口が広いため乗り降りしやすく、荷物の積み下ろしも楽にできます。
また、ラゲッジスペースは全車防水仕様となっており、上下2段調節式デッキボードやUSBソケットなど特にアウトドア向きの装備も充実しています。
タントファンクロスについての詳しい記事はこちらをご覧ください。

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