
軽自動車をお探しの方は、燃費が良いクルマに乗りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
最近では燃費が良いクルマが多く、どれが良いのか、どれが自分に合っているのか迷ってしまうと思います。
今回は、セダンタイプ、ワゴンタイプ、ハイトワゴンタイプ別に最も燃費が良い車両を、それぞれ使い勝手や安全性能も含めて比較していきます。
燃費が良いクルマの中でも、何を選べばよいかわからないという方はぜひチェックしてみてください。
自分に合う燃費の良いクルマを一緒に見つけていきましょう。
この記事を読んでわかること
- タイプ別最も燃費が良い車種の基本情報と魅力
- 燃費とガソリン代、航続可能距離比較
- 収納やシートアレンジなど使い勝手の良さと、安全性能の比較
- 目的別おすすめ車種とその理由
基本情報
軽自動車は大きく分けると、セダンタイプ/ワゴンタイプ/ハイトワゴンタイプの3つのサイズがあります。
今回の記事では、それぞれ3つのサイズで最も燃費が良い車種を、カタログ燃費WLTCモードと市街地モードの燃費数値を用いて比較していきます。
カタログ燃費のWLTCモードと市街地モードの説明をします。
・WLTCモード
WLTCモードは、2017年夏以降新たに加えられた燃費表示で国際的な試験方法です。
「市街地モード」「郊外モード」「高速道路モード」の3つの走行モードによる燃費が表記され、これら各走行モードの平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モードがWLTCモード。
ドライバー以外の乗員や積載物の重量など使用実態を考慮していること、ユーザーのクルマを使用する環境に合った燃費の比較がしやすい燃費表示です。
・市街地モード
WLTCモードの中の走行モードの1つで、信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定。
燃費は実際の使用環境や運転方法により異なりますが、実際の走行に限りなく近いモードです。
諸元表
比較する3車種の諸元表をまとめました。
車種 | アルト | ワゴンR | スペーシア |
---|---|---|---|
価格 | 943,800円~ 1,259,500円 | 1,098,900円~ 1,421,200円 | 1,312,300円~ 1,533,400円 |
燃費WLTCモード | 25.2km/L~ 27.7km/L | 24.4km/L~ 25.2km/L | 21.2km/L~ 22.2 km/L |
市街地モード | 23.0km/L~ 24.0km/L | 20.2km/L~ 23.0km/L | 20.3km/L~ 21.0km/L |
車高 | 1,525mm | 1,650mm | 1,785mm |
燃料タンク容量 | 27L | 27L | 27L |
車両重量 | 680kg~710kg | 730kg~790kg | 850kg~870kg |
ミッション | CVT | 5MT CVT | CVT |
エンジン種類 | 水冷4サイクル直列3気筒 | 水冷4サイクル直列3気筒 | 水冷4サイクル直列3気筒 |
燃費はグレードによって主要燃費向上対策や車両重量が異なるため、同じ車種でも差が生まれます。
今回の記事ではそれぞれの車種のガソリン代や航続可能距離を、市街地モードの最も高い燃費数値で計算していきます。
アルトの概要

出典:スズキ株式会社
アルトはセダンタイプの中で最も燃費の良いクルマで、カタログ燃費は燃費WLTCモードで25.2km/L~27.7km/Lです。
アルトは1979年に発売され、多くのユーザーに愛され続けています。
2021年12月にフルモデルチェンジをして「気軽に乗れる、すごく使える、安心安全な軽セダン」が商品コンセプト。
もともとの特徴であった、コンパクトな使い勝手の良さはそのまま、車高を高くして居住性や乗降性を改善し、マイルドハイブリッド搭載車が設定されたことで軽自動車ナンバーワンの低燃費を実現しました。
ワゴンRの概要

出典:スズキ株式会社
ワゴンRはワゴンタイプの中で最も燃費の良いクルマで、カタログ燃費は燃費WLTCモードで24.4km/L~25.2km/Lです。
ワゴンRは1993年に発売され、軽自動車人気の先駆けであり「軽ワゴン」の言葉を作り上げました。
それまでは、荷物を置くスペースを確保している程度の軽自動車が主流でしたが、機能の充実と改善を図り、快適な4人乗りの軽自動車として進化し人気を集めました。
使いやすい・安全・低燃費を実現した、長年愛され続けているクルマです。
スペーシアの概要

出典:スズキ株式会社
スペーシアはハイトワゴンタイプの中で最も燃費の良いクルマで、カタログ燃費は燃費WLTCモードで21.2km/L~22.2 km/Lです。
スペーシアは2013年にスズキで販売されていたパレットの後継モデルとして登場。
2021年12月にマイナーチェンジをして、フロントグリルのデザイン変更や安全性能の向上などさらに進化したスペーシアとなっています。
「ザ かぞくの乗りもの」のキャッチコピーの通り、広くて使いやすい空間、スムーズで低燃費な走りに加えて、先進の安全装備の充実と家族に嬉しいポイントが多くあります。
燃費の比較

燃費とガソリン代
前述の通り、実際の走行に近いカタログ燃費市街地モードの数値は次の通りです。
アルト:24.0km/L
ワゴンR:23.0km/L
スぺ―シア:21.0km/L
燃費は測定時の環境や走り方などによって数値に差が出るため、あくまで目安としてください。
3車種それぞれをを購入し、10000kmを走行した時のガソリン代を算出します。
ガソリン代は1Lあたり165円、燃費は市街地モードの数値を用いています。

アルトは最も燃費が良いクルマのため、ガソリン代を抑えることができます。
メンテナンスや乗り方にも左右されますが、走行距離や乗る年数が長いほど燃費の良いクルマの方がガソリン代を抑えることができます。
航続可能距離
ガソリンを満タンにした際の航続可能距離は次の通りです。
(市街地モード燃費×燃料タンク容量)
車種 | アルト | ワゴンR | スペーシア |
---|---|---|---|
市街地モード | 24.0km/L | 23.0km/L | 21.0km/L |
燃料タンク容量 | 27L | 27L | 27L |
航続可能距離 | 648km | 621km | 567km |
3車種とも燃料タンク容量は同じです。
アルトは最も燃費が良いクルマのため、航続可能距離も長くなります。
燃費が落ちる理由
燃費が落ちてしまう環境や乗り方などを紹介します。
ターボ
ターボ車両はエンジンの圧縮比が低く抑えられており、圧縮比が下がると圧力が低下し、トルクも低下します。
そのため、スムーズな加速を得ようとするとどうしてもアクセルペダルの踏み込み量が多くなり、結果として燃費が低下します。
坂道
上り坂では速度を保とうとアクセルを踏み込むと、走行抵抗が大きいため燃費が大幅に悪化してしまいます。
速度が落ちるほど加速に必要な力が大きくなるので、速度が落ち始める前にアクセルを踏んでください。
エアコン
エアコンの使用が多いと電気の使用量が多くなります。
電気はエンジンにより発電しているので、電気の使用量が多くなると燃費が落ちます。
距離が短い
1回の走行距離が短いと、水温などの各部の温度が低い状態での走行が多くなってしまい、燃料を使用する量が増え、燃費が落ちてしまいます。
燃費良く走るためには
少しでも燃費を良くする為の方法を紹介します。
アクセルをゆっくり踏み込む
発進する際に、アクセルペダルをゆっくりと踏み込むように意識してみてください。
AT車はブレーキペダルを離すだけで少し前進する(クリープ現象)ため、この自然な前進力を利用して走り出すと燃費が良くなります。
急ブレーキを避ける
停止するときは、急停止をしないよう早めにブレーキをかけることを心掛けてください。
また、エンジンの抵抗を利用したエンジンブレーキを使用してみてください。
燃費を良くするには、早めにアクセルペダルから離してエンジンブレーキを使用することが大切です。
必要のない荷物は乗せない
軽自動車は車両重量を軽くすることで燃費が良くなっています。
余計な荷物を乗せていると車体が重くなり、燃費も悪くなってしまうため、余計な荷物を下ろすようにしてください。
メンテナンスをする
空気圧を適正に保つ、エンジンオイルやエレメントを定期的に交換し綺麗に保つことで燃費は良くなります。
定期的なメンテナンスをおこなうことをおすすめします。
使い勝手の比較
収納
基本収納を場所別にまとめました。
収納有は○、無は×で表示しています。
車種 アルト ワゴンR スペーシア
ドリンクホルダー ○ ○ ○
運転席インパネ収納 × ○ ○
助手席インパネ収納 ○ ○ ○
後席収納 ○ ○ ○
ドリンクホルダーやグローブボックスなど基本的な収納は3車種とも備わっていますが、収納が最も充実しているのはワゴンR。
ワゴンRは収納の数も多いですが、助手席シート下の収納や後席のアンブレラホルダーなど、あったら便利な収納が備わっています。
3車種それぞれの特徴的な収納を紹介します。
アルトはコンパクトな見た目ですが、インパネセンターポケットやセンターロアポケットなど細かな収納があります。
手の届く範囲に収納があるため、快適に過ごすことができます。

出典:スズキ株式会社
ワゴンRは前述の通り、助手席シート下のシートアンダーボックスと後席のアンブレラホルダーが魅力。
シートアンダーボックスは隠せる収納として使用可能で、取り外しと丸洗いができるため汚れてしまった際にも安心です。
アンブレラホルダーは使用した傘を立てて収納でき、車内が濡れてしまったり汚れてしまったりすることを防ぎます。


スペーシアはワゴンRと同じ助手席下のシートアンダーボックスが備わっています。
また、助手席周りの隠せる収納が充実しており、財布やボックスティッシュなど収納することが可能。
荷室とシートアレンジ
アルトの荷室寸法は、次のようになっています。
・荷室床長(フル乗車時):425mm
・荷室床長(リアシート格納時):1,225mm
・荷室床面幅:905mm
・荷室開口幅:975mm
・荷室開口高:710mm
コンパクトなセダンタイプとしては十分なスペースがあり、開口部が広く、荷物の積み下ろしが楽にできます。
後席はスライドできませんが、前に倒すことで荷室スペースは広がります。
また、インサイドグリップにより、バックドアを閉めるときもスムーズです。

出典:スズキ株式会社
ワゴンRの荷室寸法は、次のようになっています。
・荷室開口高840mm
・荷室開口幅1,165mm
・荷室幅1,180mm
後席がスライド可能で、倒すとフラットになるため使い勝手が良いです。
大きな荷物を乗せることができ、水平のまま運ぶことができます。
助手席を前に倒す事も可能で、カーペットなどの長物を載せることも可能。
荷室側からでも、ワンタッチで簡単に後席をフラットにして荷物を積めるようになっています。

出典:スズキ株式会社
スペーシアの荷室は低床設計となっており、大きな荷物や重さのある荷物も積み降ろしがしやすいのが特徴。
開口部には自転車の積み降ろしをサポートするガイドも設置しているため、27インチの自転車もラクに載せることができます。
シートは軽い力で操作でき、ほぼフラットな荷室が広がります。


出典:スズキ株式会社
安全性能の比較

比較表
3車種の安全性能を表にまとめました。
ワゴンRはとスペーシアは安全装備が非装着のグレードがありますが、この比較表では安全装備装着車としています。
標準装備は○、グレード別装備/メーカーオプションは△、非装備は×で表示しています。
Basic_price_table hustler_taft_comp_06 | アルト | ワゴンR | スペーシア |
---|---|---|---|
衝突警報機能 | ○ | ○ | ○ |
ブレーキアシスト(前) | ○ | ○ | ○ |
ブレーキアシスト(後) | ○ | ○ | ○ |
誤発進抑制(前後) | ○ | ○ | ○ |
車線逸脱警報機能 | ○ | ○ | ○ |
ふらつき警報機能 | ○ | ○ | ○ |
車線(路外)逸脱抑制機能 | × | × | △ |
先行車発進お知らせ機能 | ○ | ○ | ○ |
標識認識機能 | △ | × | × |
クルーズコントロール | × | × | △ |
全方位 | △ | △ | △ |
オートハイビーム | ○ | ○ | ○ |
リヤパーキングセンサー | ○ | ○ | ○ |
LEDヘッドランプ | △ | △ | △ |
SRSエアバッグ(6つ) | ○ | × | ○ |
比較結果
安全性能はアルトとスペーシアが優れています。
アルトは安全装備が標準装備であることが魅力。
2021年12月にフルモデルチェンジをしたことにより、安全性能も飛躍的に向上しました。
スペーシアはグレード別装備/メーカーオプションではありますが、車線(路外)逸脱抑制機能やクルーズコントロールが装備されているため、より安全性能を充実させたい方や高速道路を頻繁に運転する方にとって魅力です。
維持費の安い軽自動車の比較結果
通勤通学用に乗りたいならアルト
アルトは現在販売されている軽自動車の中で最も燃費の良いクルマです。
また、安全装備が標準装備ですが車両本体価格も安く抑えることができます。
燃費の良さと、コンパクトな車体、毎日の運転が安心安全にできる安全性能の高さは通勤通学にぴったりです。
アルトについて詳しく知りたい方は、下記の記事を是非ご覧ください。
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バランスのとれたクルマに乗りたいならワゴンR
ワゴンRは価格、使い勝手、燃費、安全性能と非常にバランスの取れたクルマです。
特にワゴンRならではの収納やフルフラットになるシートは使い勝手が抜群です。
維持費の安い軽自動車で何を買おうか迷ったときには、バランスの取れたワゴンRがぴったりです。
ワゴンRについて詳しく知りたい方は、下記の記事を是非ご覧ください。
家族のセカンドカーとして乗りたいならスペーシア
スペーシアは燃費の良さに加え、広い室内で快適に毎日の運転ができるクルマです。
その広さや使い勝手を活かして自転車を乗せることができます。
燃費の良さはもちろん、車高が高くスライドが装備されているためお子さんの送迎や家族のお出かけにぴったりです。
スペーシアについて詳しく知りたい方は、下記の記事を是非ご覧ください。
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まとめ
今回、軽自動車のセダンタイプ、ワゴンタイプ、ハイトワゴンタイプの中で最も燃費の良い3車種を比較しました。
軽自動車はもともと維持費を安く抑えることができますが、より維持費を安く抑える上で、燃費は非常に重要なポイントです。
その他、どんな用途で使用したいかによって合うクルマは異なるため、是非ご自身の用途や重視したいポイントに合うクルマを選んでください。

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